双アーティスト店、今回は松崎昭彦と山田恵子の作品のご紹介です。

 

双アーティスト展でご紹介する最後は二人の作家、松崎昭彦と山田恵子です。

8月9日の会期終了ぎりぎりになってしまいましたが、ここにまとめてあげることにいたします。

 

二人は東京造形大学出身で山田は絵画科、そして松崎は彫刻を出ています。

山田が展覧会の時は松崎が全面的にパートナーとしてフォローしていきます。

松崎の時もしかりです。

 

鉄を扱う作家としてとても一人ではできない事は見て取れます。

長い学生時代から現在まで変わらぬ制作態度をとってきました。

 

松崎は、以前は色々な素材を使っていましたが、20年余りは錫を使っています。錫を溶かして柔らかいうちに形を作って行きます。作品は無垢で重量がごく小さなものでも重くどっしりしています。エネルギッシュなカタチは作品を作り上げる姿を彷彿としてきます。

山田は新人の頃から鉄をつかってきました。初期の頃の作品はダンボールをハサミで刻んで色をつけたというほど、重量感をみませんでした。1993年に双ギャラリーの始めての展覧会で見せた作品「累項」も軽やかさと重厚感を併せ持ち、それが色彩でさらに軽やかに見えるというものでした。最初の時から30年近くが経っていますが、制作の意欲は少しも変わってはいません。近年は出身が油画でしたので絵画の方も手がけています。


双アーティスト展

一色ちか子、伊藤誠、島州一、多田正美、出店久夫、中里伸也、保坂毅、松崎昭彦、山田恵子
2020
627日(土)〜89日(日)
金曜日〜日曜日のみのオープン
13
001800(日曜日は17:00まで)

 

 

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双アーティスト展、今回は保坂毅の作品のご紹介です。

6月より行なっている双アーティスト展。7人目のアーティストのご紹介は保坂毅です。

保坂は、双ギャラリーでは一番若い作家になります。

初めての個展は2016年でした。それから2018年、2019年から2020年に渡って「rearrangement」「へだてとまやかし」「余白の外側」を行いました。一見、何の関連性のなさそうなタイトルが並んでいます。

しかし、実は熟慮したタイトルでもあり、考え抜き、無駄を削ぎ落とした作品群だと言えると思います。

保坂は2005年に武蔵野美術大学院造形研究科美術専攻油画コースを終了しました。

最初に保坂の作品を見た時、彼のセンスの良さに惹かれました。しかし単なる「センス」という言葉で置き換えるにはニュアンスが違うようにも思えます。先にも書きました無駄を削ぎ落とした結果生まれでる凝縮したカタチ、また色彩だ、と言えます。

コレクター気質のある私は作品が欲しくなり展覧会の度に買い求め、自室に架けていますが、色あせるどころか、無くてはならぬ存在になってきています。

それは考え抜いた末生まれる作品は単純なカタチですが、小さな作品の隅々まで意識が働いています。エッジのたった表、裏は、しっかり色が塗られています。白い壁ならうっすら裏の色が影を作るという緻密で考え抜かれた作品です。

最初の展覧会「rearrangement」では何かパフォーマンスをしたらどうか、と投げかけて見ました。すると1ヶ月の会期の中で、毎週土曜日に、4回もパフォーマンスをしました。作品の配置を変更する、まさに模様替えをしていくのでしたが、これにはびっくりしました。毎回、画廊の様子が変わるのですが、最後の展示はこのままにしておいて欲しいというほど、緊張感がある空間に変貌していました。

2回目の「へだてとまやかし」は、レリーフと同じものを直接、壁にテープで描く。パフォーマンスでお客様の前で(あらかじめ計算していたものを)、壁に絵を描き保坂の空間は完成。

そして「余白の外側」においては、完成した絵画と未完の作品を並列におき、未完の作品は初日のパフォーマンスで完成させる。

立体と平面、絵画と彫刻、言葉はいろいろあるのですが、保坂はこの21世紀を、真剣に考え、模索しながら実践していく作家であると思います。

左側作品 スペクトル光線.

右側作品 虹の始まり

いずれも

2015年

アクリル、寒冷紗、MDFボード、

250×12×8cm

左側 ジョイント45°(左側トパーズ/マットグレイ、中央さんご/マットグレイ、右側くろ/マットグレイ)

2017年 アクリル、寒冷紗、MDFボード、

右側

ジョイントの平行投影

2017年 マスキングテープ、壁 サイズ可変

交差点

2019年

アクリル、寒冷紗、MDFボード

10×10×10cm

ふらっとテーブル_01

2019年

亜鉛板

25×20×10cm

 


双アーティスト展

一色ちか子、伊藤誠、島州一、多田正美、出店久夫、中里伸也、保坂毅、松崎昭彦、山田恵子
2020
627日(土)〜89日(日)
金曜日〜日曜日のみのオープン
13
001800(日曜日は17:00まで)

 

尚、体調不良の方は御来廊をご遠慮くださいませ。またお越しの際はマスクの着用をお願いいたします。

また今後、新型コロナウイルスの感染状況により、再度休廊とさせていただく場合がございます。最新の情報はホームページやブログなどからご覧くださいませ。

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双アーティスト展、今回は中里伸也の作品のご紹介です。

 

双ギャラリーで行われている双アーティスト展。

6番目の作家、中里伸也まで進んできました。

中里は純粋に写真の王道をゆく作家だと思います。しかし手法がどんどん写真から離れてゆきます。近年は、恰も絵画のように見える作品を制作し続けています。

一見写真の技法の中から大きく逸脱しても、やはり写真に拘り続けています。

塗り込められた絵画のうちに、目にする事のできない被写体が広がっているのです。

 

中里は1973年東京に生まれます。

学校は、プラット・インスティテュート芸術学部写真学科(ブルックリン/ニューヨーク)を2003年卒業。その後ポーラ美術財団在外研修員としてパリで1年を送ります。

 

中里の初期の作品は、写真家なら誰でも知っているウジェーヌ・アジェの作品をモティーフにしてダンボールで立ち上げ、それを撮る。気の遠くなるような作業を繰り返し、作品化します。それに鶏卵紙を使って時代色を出しています。私はアジェがとても好きでしたので初めて作品を見たときは、本当に驚いたのをよく覚えています。

 

それからの作品の変貌は大きく、展覧会の度に新たな発見があります。写真という枠の中では捉えられないと言えるかもしれません。

 

例えばパリで過ごした時代はセザンヌ風でリンゴや洋ナシをたくさん撮っています。じっくり構成していき、まるで絵画かと思われるほどです。

また、アフター・ザ・デ・クーニングの作品はアトリエにガラスを使って(重層的)に彼の考えるデ・クーニング像を形にします。

アフター・ザ・ド・スタールは、色彩豊かなド・スタールの作品のイメージを見事に再現しています。(しかし特定の作品の模倣ではありません。)

更に変貌する彼の作品は、写真のイメージさえ消すほど、印画紙の上に抽象的な画像で絵画とも写真とも言えない、中里にしか創り得ない新しい作品の形が生まれてきました。

 

untitled

2006~2007

20.3×25.4cm

Albumen print

アジェ02.jpg

untitled

2006~2007

25.4×20.3cm

Albumen print

untitled

2012年 30×34cm

type C print

sheets of glass in depth (after de kooning)

2012年 75×59.8cm

type C print

no.40

2016年 68.5×80cm

inkjet print on paper

untitled(after de Stael)

2017年 36.4×30.9cm

inkjet print on paper

untitled(after de Stael)

2017年 36.4×30.9cm

inkjet print on paper

untitled(after de Stael)

2018年 100×80cm

acrylic and inkjet print on paper

untitled

2018年 120×100cm

acrylic and pigment print on paper

untitled

2018年 120×100cm

acrylic and pigment print on paper


双アーティスト展

一色ちか子、伊藤誠、島州一、多田正美、出店久夫、中里伸也、保坂毅、松崎昭彦、山田恵子
2020
627日(土)〜89日(日)
金曜日〜日曜日のみのオープン
13
001800(日曜日は17:00まで)

 

尚、体調不良の方は御来廊をご遠慮くださいませ。またお越しの際はマスクの着用をお願いいたします。

また今後、新型コロナウイルスの感染状況により、再度休廊とさせていただく場合がございます。最新の情報はホームページやブログなどからご覧くださいませ。

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