双アーティスト展、今回は出店久夫の作品のご紹介です。

 

双ギャラリーで行われている双アーティスト展。

5人目にご紹介する作家は出店久夫となります。

 

双ギャラリーの作家たちには一見、何の共通点もないように見えます。が、どの作家にも、奥底に通奏低音のように響き一つに繋がっていく、何かがあるような気がしてきます。

私が以前書きました出店のカタログの冒頭に、「他に類を見ない方法で日々ひたすら真実を求めて制作している」とありますが、彼には確かなオリジナリティーがあります。

 

出店は1945年に福井県で生まれます。その後京都に移住、京都市立日吉ヶ丘美術コース洋画科を卒業します。

 

初個展は1985年ですから、作家のキャリアのスタートとしてはそんなに早くはありません。しかし以後は精力的に美術館の賞などを獲得し、個展もほぼ毎年のように開いています。

 

最初の頃は絵画を描いていました。しかし絵画からはリアリティを感じられないもどかしさから、仕事で覚えていた写真を使う方法に行きつきます。

このコンピューターの時代に、写真を撮り、切り、貼り、そして反転、反復を繰り返しコラージュ(実に精巧な)作品に仕上げ、それを写真に撮り、手彩色を施し完成します。

それは気の遠くなるような作業を楽しんで、出店自身のシュールレアリズムの世界へ高めていきます。

今年の2月に福井県立美術館で行われた、「アートを変革したシュールレアリストたち」に於いて、シュールレアリストの一人として出店が招聘されました。

 

新型コロナウイルスの影響のためどこにも行けず、出店もアトリエに籠もり制作三昧の生活を送ったそうです。その為本展覧会では全作新作を出品しています。

その中でも「本」のシリーズは今までの作品とは一味違います。

本のカタチをしたボックスの中には、出店の拘りのある世界を作り、そして更に凝縮していきます。丁寧な仕事が、見るものを何処か不思議な世界へ誘ってくれます。

小品も今までの殻を破ったかのように、生き生きとして、生を謳歌しているように見えます。

コッコッコー

2020

チバクロームプリント、ゼラチンシルバープリント、手彩色、イヤリング片、金具、木片、オモチャ片、鳥人形

30.1×40.2×4.9cm

 

ワンダーランド

2020

チバクロームプリント、ゼラチンシルバープリント、手彩色

人形、指輪、木の実

26.6×30.7×5.6cm

小さな人形

2020

チバクロームプリント、黄糸、カル石、土人形、メタルピン

21.3×27.5×5.5cm

サイのいる工場

2020

キャンバス+パネル、ジェッソ、ゼラチンシルバープリント、写真染料、色鉛筆、アクリル、ニス

32.2×41cm

古代の地

2020

キャンバス+パネル、ジェッソ、ゼラチンシルバープリント、写真染料、色鉛筆、アクリル、ニス

39×46.7cm

 

月面の花

2020

キャンバス+パネル、ジェッソ、ゼラチンシルバープリント、写真染料、色鉛筆、アクリル、ニス

 


双アーティスト展

一色ちか子、伊藤誠、島州一、多田正美、出店久夫、中里伸也、保坂毅、松崎昭彦、山田恵子
2020
627日(土)〜89日(日)
金曜日〜日曜日のみのオープン
13
001800(日曜日は17:00まで)

 

尚、体調不良の方は御来廊をご遠慮くださいませ。またお越しの際はマスクの着用をお願いいたします。

また今後、新型コロナウイルスの感染状況により、再度休廊とさせていただく場合がございます。最新の情報はホームページやブログなどからご覧くださいませ。

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