下記の日程で展覧会を行うこととなりましたので、ご案内いたします。
双ギャラリーとしては最後の企画展になります。
このコロナ禍、オミクロン株は世界を駆け巡っています。人智の及ばぬところ、逆らっても、馴染んでも、我々は静まるのをじっと待つしかない、ということのようです。
双ギャラリーが産声を上げたのが1985年、その頃はバブルの嵐が吹き荒れる少し前で世の中には活気が漲り、皆が明日への期待に胸を膨らませていたという風潮をよく覚えています。
それから37年、刺激的な世の中が、素人で画廊を始めた私の前を風のように通り過ぎて行きました。
昨今、画廊の活動の中心は若い人々に移り行き、私のできることは終わったのだと思い至りました。
しかし、作家たちと作ってきた展覧会を何らか形にして終わりたい、と思うようになりました。
私には本という形でしか表現はできませんので、先に『画廊と日常』で画廊の初期に焦点をあわせて著しましたが、その続編として『画廊と作家たち』を書き上げました。画廊に取り、作家がいなくては成立しません。
その作家たちとの、厳しくまた楽しかったことも含めた回想をまとめた本が、漸くできました。
出版記念も含め、クロージングの展覧会を双ギャラリーらしく少し刺激的に行いたいと思っています。
作家たち九人の夫々の過去の展覧会の作品(時間の異なる)を会場に集め、過去に戻るのではなく、過去から未来を見据える展覧会にしたいと思っています。
双ギャラリーの作家たちは夫々全く異なる資質を持った人ばかりです。さぞかしインパクトが強い展示となるでしょう。
双ギャラリーの活動はこれでお終いとなりますが、作家たちには未来があります。
過去から未来へ繋がる軌跡を是非ご覧くださいませ。
是非、ご高覧を賜りますようお願い申し上げます。
37年間、双ギャラリーの活動をお支えいただき、ありがとうございました。
双ギャラリー 塚本豊子
双ギャラリークロージング&出版記念展
2022年4月1日(金)〜3日(日)
多田正美展 サウンド・エンカウンター 2日(土)14:00〜(完全予約制)
2022年4月8日(金)〜5月1日(日)
多田正美・伊藤誠・山田恵子・松崎昭彦・一色ちか子・出店久夫・中里伸也・保坂毅・松本春崇
金・土・日曜日のみのオープン
13:00〜18:00(日曜日は17:00まで)
画廊と作家たち
著者 塚本豊子
装丁デザイン 保坂毅
発行 新潮社図書編集室
発売 新潮社
価格 1,650円(消費税込み)
発売日 2022年3月25日
