中里伸也 NAKAZATO Shinya

東京に生まれる。2003年にニューヨークにあるプラット・インスティチュート芸術学部写真学科を卒業する。
大学当時、ニューヨークの落書きを撮った美しい写真がある。普通のスナップなどには興味が湧かなかったようである。
作品を作り込むという行為には興味があり、写真界では誰もが知っている20世紀初頭の作家、アジェがいる。アジェの写真にできるだけ近付るために模型を作って写真に撮り、当時と同じ、鶏卵紙を使っている。あまりにも緻密な写真で驚かされたが、次第に対象は代わり、ポーラ美術財団に選ばれ1年間パリに在住した折、セザンヌの静物画や抽象画に倣ってりんごや洋梨を構成して撮っている。日本に帰ってからは遥かにスケールは大きくなり、部屋全体を使い、ガラスを構成してデ・クー二ングやド・スタールの作品にチャレンジしている。その後、ペインティングの作家に移行したかと思うほど、写真を撮った上からペインティングを施し、元の写真が殆ど見えなくなっている。次々進化を続ける中里の写真。しかし、コンセプトは変わることなく、クオリティーは実に高い。

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