色(不帰順)シルエット を終えて

 

何度かブログに登場した展覧会、上村卓大、関真奈美、野村在の3人展も終わった。

この展覧会は去年の「予告篇」の完結篇である、と前に書いたので細かく述べるのは割愛させてもらう。

近頃、このような展覧会を一画廊で企画するというのは少ないかもしれない。キュレイターがいないだけに作家たちは、大海に船を浮かべるような感覚だったと言えよう。

九州にいる作家を交えたので、話し合いをスカイプでなされるのはいかにも現代的ではある。3人が出した言葉が「色、上村(不帰順、野村)シルエット、関」。それぞれ意味も異なるし、それが作品になるというのは難しい。その中で生まれ、カタチを形成し、3人3様の場の作り方をもったと言えよう。

この展覧会の大きな課題はパフォーマンスだった。ブログでは、個々の作品の説明は省き、パフォーマンスのレポートを記すことにしている。

関真奈美のパフォーマンスは最終日だったので、少し説明的とは思うが述べてみよう。

関の場合は、作品制作から繋がっている行為と言えよう。彼女の作品はコンセプトが非常に重要である。今回の作品は「once upon a time」と言って、この13文字の組み分けで出来る言葉がいくつあるかという。できた文字をポスターにして、それを知らない街に貼って歩く。そして翌日その場所を訪れ、ポスターを写真に撮り回収する。そして道路の地図と展示している場所の写真をフレームに入れ、作品として展示。他には「once upon a time」の文字を分解して、新たな言葉のできるプロセスをCGで作り、映像として流してある。

パフォーマンスで関はそっと外へ出て行く。映像と、彼女ではない第三者がポツポツと朗読する声のみが流れている。あらかじめ撮った猫の屍体(ルーブル美術館で本人が撮った猫の絵と思しき写真だという)の映像が映し出されており、その上から関が生で撮影している映像(近所の道路やフェンスを移動しながら撮影)を映しだしている。猫の屍体の映像、本人の生の映像、そして映像に映し出す言葉は、妙にリアルでもあり、それでいて、どこか異次元の世界のようにも感じられる。

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一週間ごとに催された3人のパフォーマンスも終わった。

夫々が自分のもつ力を最大限に生かしてパフォーマンスに臨んだ。現在作家として立っている場を確認することかもしれないし、これからの自分を考えることでもあるだろう。色々な意味も透けて見える行為でもある。作家個々があまり積極的な考えで臨んだとは言えないかもしれないが、アートという場に自分を置くからには、一度考える必要もあるのではないか。私はそう考える。

最後にこの展覧会の発案者でもある伊藤誠を囲んで、公開でトークする場をもった。いろいろな意見、制作の苦労話も出てアーチストたちも考えることも多かったようだ。今回の展覧会を足がかりに成長をしていってくれるのを見守りたい。

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